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ECコラム

ネットショップに興味はあるけど何から取り組めば良いか分からない方、ネットショップで販路拡大を考えている方向けにECに関するノウハウや最新情報を発信していきます。

入口となる商品の特徴と作り方のコツ

2023/06/09 最終更新日・2024/03/26
※最終更新日時点の記事です

入口となる商品の重要性 

 健康食品や化粧品などリピート通販で"お試し品"として格安提供されるものを入口商品と呼ぶことが多いですが、ここでは、全てのショップに共通して最初に購入しやすい商品=入口商品の方の意味で使わせていただきます。

 例えば、ECサイトの立ち上げ初期に、仕入れ、オリジナル含め合計400の商品を掲載したとして、どれも均等に買ってもらうのは難しいことや広告費用も相当かかります。そこで、最初に購入してもらいやすい商品に絞り込み、商品のページ構成、集客方法などを重点的にブラッシュアップしていくと、入口商品が毎月一定量売れて、新規顧客を獲得することができ、その後はリピーターが別商品を購入してくれて売上が積み重なっていくという流れが作れます。入口商品は、初期のショップを成長させるためにとても重要な要素です。

 また、入口商品を売りやすくするために単純に値下げだけしても、その後のリピートに繋がらないことがあるため、入口商品は、その商品自体リピート性があるものか、別の商品も続けて買ってもらいやすいものか、どちらかの必要性はあります。

 
ネットショップで売れやすい商品の特徴

 物販系分野のEC市場規模としては、下記の表1のようになり、EC化率はカテゴリによって大きく異なります 。EC化率が高い市場のパイは大きい一方で競争は激しく、逆にEC化率が低い市場の競合は少ないが、そもそもECで買ってもらうよりリアル店舗で買うメリットが大きいと言えます。

                             表1 物販系分野の BtoC-EC 市場規模
 出典:経済産業省:令和3年度電子商取引に関する市場調査報告書(https://www.meti.go.jp/press/2022/08/20220812005/20220812005-h.pdf



ショップの成長のために、入口となる商品を作る(もしくは仕入れる)として、どのような特徴をおさえればよいのか、表2に8つの特徴を挙げていきます。

                 表2 入口となる商品の8つの特徴


入口商品の調査~開発
続いて、入口商品を作るためのコツ、流れをお伝えします。

①情報収集 
‐ 商品情報に触れる
楽天やAmazonなどのモール、SUPER DELIVERY(スーパーデリバリー)やNETSEA(ネッシー)のような卸サイト、OEMサイト、クラウドファンディングや海外ECサイトなど特定のカテゴリの商品を日々眺めてみたり、さまざまな軸でまとめて手薄なポジションを見つけたり、既存商品達の欠点を見つけたりすることが、商品開発に繋がります。
 
‐ ユーザーニーズに触れる
検索キーワードの掛け合わせや、SNSの投稿、Q&Aサイト、他店舗ECのレビューなどから様々な課題やニーズを探ることで着想を得られます。もちろんターゲットなるユーザーに直接ヒアリングをするのも有効です。
 
‐ サプライヤーや専門家とコミュニケーションを図る
商品分野に精通する専門家や商品をOEMで開発している会社にヒアリングすると、業界の特徴や課題、原価構造などが理解できます。例えば、商品開発工程ごとのコストをヒアリングして、ユーザーの要望が少ない機能を省き低価格化して販売するといった策が生まれるかもしれません。
 
②商品アイディアを練る
‐ ターゲットを変更する、着眼点を変える
例えば、女性向けのプロテイン、男性向けのファンデーション等、既存の商品と異なるターゲットを設定することで新たな需要を引き出すことが可能です。この切り口でブレストをしていくとヒントが見つかりやすいです。
 
‐ キャッチコピーやイラストから考える
 インターネットで商品に興味を探しているとき、まずはどのような情報が目に入ってくるでしょうか。モールであろうと自社サイトであろうと、キャッチコピーと画像1枚でその商品情報を見るor見ないを判断することが多いと思います。この観点は非常に重要で、まずは惹きのあるキャッチコピーとイラスト(イメージを手書きで書く)からスタートするとシンプルに価値を整理することができます。とにかく数をたくさん出したその後は、ターゲットとなりそうな知人からフィードバックをもらいましょう。

 
小さくとも成功体験が重要

 入口商品は通常の商品に比べて、明確で買ってもらいやすい必要があるため、上記のような手順を参考に、数多くの製品アイディアの中からこれぞというものを絞ってみてはいかがでしょうか。“新規顧客を捕まえられる入口商品を自らの力で作れた”という経験が得られれば、継続的にショップを成長させていける自信もつくと考えます。
               
 


          
 
中小機構 中小企業アドバイザー(新市場開拓)
清水 正樹

EC運営会社取締役。平行して婦人服販売・ECシステム提供・
ECコンサルティングを行う企業の役員も兼任、EC全般の幅広い
知識/経験を保持する。
某ECストアの立て直しでは、月間売上2,000万円→1億円に、
月間赤字400万円→1,000万円の黒字へ成長させた。

 

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