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ECコラム

ネットショップに興味はあるけど何から取り組めば良いか分からない方、ネットショップで販路拡大を考えている方向けにECに関するノウハウや最新情報を発信していきます。

ネットショップのコンセプトが重要な理由と作成方法

2023/05/10 最終更新日・2024/03/26
※最終更新日時点の記事です
 ストアコンセプトを作るということは、ショップのターゲットやテーマを決めて、一貫性を持たせるということです。結果として、ショップの認知度を高める、リピート率を高める効果が期待できます。 


リアル店舗とネットショップの違い

前提として、まずはリアル店舗とネットショップの違いを考えてみましょう。リアル店舗は競合店と物理的距離があるため、必ずしも一番商品が優れていなくとも、特筆すべき特徴がなくとも売れます。一方、極論ではありますが、ネットショップはすべてのショップの商品を数クリックで比較検討できてしまうため、何らか商品の優位性があるか、ターゲットを絞り込んだ商品設計になっていないと初回購入は売れにくいものです。ですので、仕入商品中心のショップよりも、メーカーの直営ショップ、OEMなどでオリジナル商品比率が高いネットショップの方が成功確率は高くなるわけです。モールに出店するとなると、集客はしやすい一方、比較もされやすくなるためさらにこの特異性の重要度は強まります。

 また、リアル店舗は売り場のスペースに限りがありスペースを広げるにも賃料が増えるのに対して、ネットショップは扱える商品数に限界はありません。この点はネットショップの方に軍配があがりますが、1度に見てもらえる商品ページ数は平均1020ページ程度なので定期的にサイトに訪れてもらえる仕組みを構築し、多数の商品を訴求できるようにする必要性があります。

 そして、リアル店舗では必要な接客スタッフですが、ネットショップの場合は商品ページの写真や文章が接客の役割を果たすのでこれもローコストで収まります。

 最後に集客の点ですが、実店舗は立地がよければ勝手に人が集まってくるのですが、ネットショップは集客をしなければ全くと言っていいほど人は集まりません。賃料や接客スタッフのコストはかからないものの、初回購入者を捕まえるための集客コストはある程度かかるというのがネットショップの特徴といえます。 

   (表1)リアル店舗とネットショップの違い
       


ストアコンセプトを定める意義

前述した通り、リアル店舗と比べてネットショップは利点がある分、集客・初回購入・リピート購入とそれなりに成功ハードルは高いものです。ストアコンセプトをしっかり定めることによって下記のようなメリットがあります。
◆集客しやすい
ターゲットやターゲットに対する打ち出し方が明確になるので、費用対効果の合う集客手法を見つけやすくなります。
◆競合との差別化を図れる
前述した通りネットショップは他にはない特徴を備えている必要があり、コンセプトなしにやみくもに商品を掲載しても競合大手には歯が立ちません。顧客の頭の中で別物であると認識してもらうことが、ファンになってもらいリピート顧客になってもらうきっかけとなります。 
◆覚えてもらいやすい
覚えてもらいやすいということは、リピート訪問&購入に繋がりやすいのはもちろんのこと、誰かに話しやすい=口コミに繋がりやすいといったメリットがあります。
◆あらゆる選択の軸となる
デザイン、キャッチコピー、顧客対応、商品選定、商品開発、記事制作、あらゆる選択の軸となるものがあると、ズレが少ない、タスクが進みやすい、結果が出やすいです。

ストアコンセプトの事例

抽象的な話ばかりだと分かりにくいので、ストアコンセプトの事例をリアル店舗、ネットショップそれぞれご紹介し ます。
ストアコンセプトの作り方の参考にしてください。

                          (表2) ストアコンセプトの事例

                  
                   
ストアコンセプトの作成方法

ストアコンセプトを作成するには、まずは入口をどこから考えるのかが重要です。

現状の経営資源から考える
既に商品がある、実店舗があるということであれば、ユーザー層をアンケートなどで深堀する、既にある顧客基盤をベースにいろいろ商品を提案してみる、商材開発の技術をベースに発想していくのが王道です。

市場調査、競合調査から考える
世の中のネットショップの売上はさまざまな方法で調べることができます。収益効率がよい、まだ参入余地がある市場を見つけ、足し算、引き算をし、最終的に市場選定していきます。 

課題から考える
睡眠にまつわる悩みを抱えている顧客が増えている、ゴルフ人口は増えている
のでデザイン性の高いアイテムを充実させたい、など課題から発想を広げることも多いです。
とにかく特定ジャンルの情報を大量にインプットする

モールの特定商材ジャンルのレビューをくまなく見ると、そのジャンルの課題が見えてきます。この課題をクリアすべく既存商材をアレンジしましょう。
その他、twitterやYahoo!
知恵袋、掲示板などインタビュー調査をしなくても声を拾える場はたくさんありますので、活用してみてください。 
そして、最後に付箋に書き出しグルーピングして絞り込みましょう。

カテゴリごとにアイディアをまとめて、掛け算、足し算、引き算でストアコンセプトの輪郭を作り、ターゲットとなるユーザーにぶつけてみるのがオススメです。良い 反応を得られたものから試してみてください。 


         
 
中小機構 中小企業アドバイザー(新市場開拓)
清水 正樹

EC運営会社取締役。平行して婦人服販売・ECシステム提供・
ECコンサルティングを行う企業の役員も兼任、EC全般の幅広い
知識/経験を保持する。
某ECストアの立て直しでは、月間売上2,000万円→1億円に、
月間赤字400万円→1,000万円の黒字へ成長させた。

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