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ECコラム

ネットショップに興味はあるけど何から取り組めば良いか分からない方、ネットショップで販路拡大を考えている方向けにECに関するノウハウや最新情報を発信していきます。

コロナ禍での越境EC(東南アジア編)

2021/06/02 最終更新日・2021/06/03
※最終更新日時点の記事です
主要6か国のインターネット人口は約4億人

 越境ECを行う上で、昨今、注目されつつあるのが、巨大な人口規模を誇る東南アジア市場です。主要6カ国のベトナム、タイ、フィリピン、マレーシア、シンガポール、インドネシアで見ると、人口は日本の約4.5倍となる約5億8000万人。ネット普及率に伴うインターネット利用者数も年々右肩上がりで伸びており(図表参照。e-Conomy SEA 2020:At full velocity:Resilient and racing aheadより引用)、2020年には人口の約7割がネットユーザーになっています。

 東南アジアのEC化率自体は、日本とそこまで大きく変わりはないと言われていますが、その中でもシンガポールについては経済水準の高さに加えて、国土が小さく、配送リードタイムも短く済むことから、比較的、EC化率が高いとされています。隣接する国に国境を越えて買い物に行く習慣も珍しくないため、越境ECに対しての心理的障壁は低いと考えられるでしょう。

 また、東南アジアでのECの購入経路の特徴としては、スマートフォンアプリからが一般的となっており、際に現地で人気の大手ECモールである「Lazada(ラザダ)」や「Shopee(ショッピー)」もアプリをメインとしています。


電化製品などの高額商品も人気に

 元々、数年前より、東南アジアから日本への観光需要はありました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う入国規制の影響などで、日本への旅行が難しくなったことから、現在は日本の土産物購入といった物販の需要が、越境ECに置き換わりつつあるようです。

 Lazadaを例にとって見ると、現状、日本の出店者から商品を購入する東南アジアの顧客層は、金銭的な余裕があって新型コロナウイルス感染拡大以前までは日本へ旅行に行っていたような人たちが中心となっています。

 新型コロナウイルス感染拡大以前は、日本の商品の中でも、安価な化粧品や文房具など20USドル~50USドル前後のものが売れ筋となっていましたが、今ではそれに加えて、ドライヤー、髭剃り、ゲーム機といった電化製品、また、ホームリビング商材のような、やや高単価なカテゴリーも人気となっています。加えて、日本製だからこその安心・安全という評価から、子供用の玩具、ベビー用品などの人気も高いと言われています。


今後も高い成長が期待できる市場

 東南アジアのEC市場を語る上で、何より特筆すべきは、その成長率の高さです。主要6カ国のEC流通取引総額(図表参照。e-Conomy SEA 2020:At full velocity:Resilient and racing aheadより引用)で見ると、2015年は約50億USドルでしたが、2019年にはその7倍以上の約380億USドルまで拡大しました。コロナ禍となった翌2020年についても前年の1.5倍以上となる約620億USドルまで成長したという推計もあります。これが、5年後の2025年には約1720億USドルまで拡大するという予測も出ており、この先のわずかな期間で大きなビジネスチャンスが到来する魅力的な市場になると言えるでしょう。
 
 日本企業が越境ECに参画する際、その市場規模の大きさから有力の候補先として中国市場が挙げられることがよくあります。しかし、ここにはすでに世界中からたくさんの企業が参加しており、競争環境は年々激しさを増しています。一方で、東南アジア向けの越境EC市場については、今のところまだ大きなプレイヤーもそこまで多くは参加していないため、中小企業にとっては非常に参入しやすい環境にあると言えるでしょう。

 もちろん、参入するからには販促活動の準備も必要です。Shopeeの日本法人であるShopee Japan株式会社によると2021年3月に発表したニュースリリースにおいて、2021年の東南アジアにおけるECトレンドワードとして、「ソーシャル」や「パーソナライゼーション」を挙げており、コロナ禍で人と人との距離が離れる中、ライブコマースやライブチャット、SNSを活用することで消費者とのつながりを強化することや、ネットでの買い物に慣れている若年層に対して、1人1人の嗜好を分析して高度にパーソナライズしたショッピング体験を提供することが重要であると指摘しています。このことからも、場合によっては現地で人気のインフルエンサーを起用したマーケティングなども必要になってくるのかもしれません。

 いずれにしても、東南アジアは今後も大きな成長が見込める魅力のある市場であると考えられるでしょう。まだ、海外で大きな成功を収めていない日本の中小企業にとっては、今こそ東南アジアを舞台とした越境ECに挑戦すべきタイミングに来ているのではないでしょうか。

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