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ECコラム

ネットショップに興味はあるけど何から取り組めば良いか分からない方、ネットショップで販路拡大を考えている方向けにECに関するノウハウや最新情報を発信していきます。

SNS活用の重要性

2021/11/01 最終更新日・2021/11/04
※最終更新日時点の記事です
サイト集客や顧客接点作りに有効

 EC事業者にとって、インスタグラムやフェイスブック、ツイッター、LINE、ユーチューブといったSNSの活用は年々重要性が高まっています。日本でもSNSの利用者が増えていることはもちろん、若い層を中心に、商品やサービスを知るきっかけが従来型のマスメディアからオンラインに移行しています。また、オンライン上でも検索エンジンを利用せずにSNS上で商品の情報を得たり、口コミをチェックする人が増えていたりする中で、SNSを活用しなければ当該層との接点を得られない可能性すらあるからです。

 さらに、SNSは通販サイトへの集客ツールとしての役割だけでなく、既存顧客との関係性を高めてロイヤルカスタマー(企業に対しての忠誠心が高い顧客)化したり、問い合わせなどを通じて新規ユーザーとの接点になり得たりすることから消費者とのコミュニケーションツールとしても大事な役割を担っています。

 企業がSNSを活用する目的としては、自社のブランドや商品の認知拡大、販売促進、顧客対応(問い合わせ対応)、商品開発までさまざまですが、昨今では企業の社会活動に関する取り組みも発信することで、企業やブランドのイメージを向上させるブランディングの観点からも重要性が増しています。

 多くのEC事業者がSNS活用を進める目的でもあるサイト集客面では、ウェブ広告などの集客施策と比べ、SNSのメリットは何と言っても、その拡散性にあると言えるでしょう。各種SNSにはコメントや “いいね!”のような他のユーザーと情報を共有できる機能があるため、企業が投稿した内容に著名人やフォロワーの多いユーザーがSNSを通じて反応すれば、発信した情報が一気に広がることも珍しくはありません。

 SNS広告やインフルエンサーを起用するプロモーションなどには費用がかかりますが、情報発信などの基本的な利用については多くのSNSで無料もしくは低コストで運用できるため、EC事業者の多くが各種SNSを活用して売り上げ拡大や顧客とのコミュニケーション強化を図っているのが現状です。


ターゲットに合ったSNS活用が不可欠

 EC事業者が主に活用しているSNSとしては、インスタグラムやフェイスブック、ツイッター、LINE、ユーチューブの5つが挙げられます。SNSはそれぞれ利用者層や特徴が異なるため、自社がターゲットとする顧客層との親和性が高いSNSを活用することが求められます。

 SNSコンサルティングを行う、株式会社ガイアックスによる「主要SNSユーザー数データ」によると、インスタグラムは20代の利用が多く女性の割合が高いのが特徴で、写真や動画を通じた発信に強みがあるため、物販系ではアパレルやコスメ、食料品、雑貨など、サービス系では旅行などとの相性が良いと言われています。拡散性についてはハッシュタグ(#)という共通ワードで検索できる機能があるため、自社アカウントのフォロワー以外に対するアプローチが期待できます。

 フェイスブックは30~40代を中心にビジネス層の利用が多いのが特徴で、当該層に向けた商品やサービスを展開する企業との親和性が高いと言われています。他のSNSと比べて画像や動画だけでなく、商品やサービスの良さなどを文章でしっかりと伝える企業が多い印象で、顧客コミュニケーションツールとしてよりは、ブランディングの打ち出しや集客ツールの利用が多いと見られます。

 ツイッターは10~40代のトレンドに敏感な層の利用が多く、1投稿当たり140文字という文字数制限があり、リアルタイムの情報発信と拡散力、即効性が強みで、幅広い消費者にアプローチできる可能性のある点が魅力です。

 LINEは家族や友人などとの連絡手段として利用されていることから、他のSNS と比べて幅広い層におけるユーザー数の多さとアクティブ率の高さが特徴で、一定のメッセージ配信数を超えると有料となりますが、企業のLINE公式アカウントの“友だち(アカウントのフォロワー)”登録ユーザーに対して直接アプローチできるが魅力です。

 ユーチューブは10~50代くらいまでの世代の利用率が高いのが強みで、動画コンテンツのため時間に余裕のあるときに視聴されるケースが多いと言えます。企業は投稿動画のリンクをコピーしてツイッターやフェイスブック、通販サイトなどに貼り付けることで、他のSNSやサイト上から誘導できるのも特徴です。


EC事業者のSNS活用事例

 EC事業者は各種SNSアカウントを運用してサイト集客や顧客との関係強化に乗り出していますが、この数年はインスタグラムの活用をとくに強化している印象で、成果につなげている企業も多く出てきています。

 例えば、総合ECモールで受賞経験が豊富な女性向けファッションブランドの「イーザッカマニアストアーズ」は、インスタグラムでブランド公式のアンバサダー(広報・PR活動を行う人やイメージキャラクター)を一般から募集し、採用されたアンバサダーが定期的に「イーザッカ」の服を使ったコーディネートを自身のインスタグラムアカウントから自由に投稿してもらうことで、アプローチできるユーザーの幅を広げています。

 同社は自社スタッフもインスタグラムを通じてコーディネートを投稿していますが、アパレルのプロが考えるコーディネートとは別に、等身大の女性によるコーディネートを発信してもらうことで着用イメージのバリエーションを増やすことに成功しています。

 さらに、アンバサダーに他社ブランドとのリアルなコーディネート例を提案してもらうことで、閲覧者が自分に当てはめて考えられ、結果的に一押しアイテムの売り上げ拡大などにつながるケースがあるため、公式アンバサダーをこれまでに7回募集しています。

 また、低身長女性向けの衣料品ブランド「コヒナ」は、インスタグラムで新商品の情報を発信するだけでなく、ライブ配信機能であるインスタライブを毎日配信しているのが特徴です。消費者の声を商品企画に生かす目的でスタートしたライブ配信は2021年8月中旬には800日連続配信となるなど、コロナ禍でもライブ配信を継続したことでフォロワー数は20万人を超え、売り上げ拡大の要因のひとつになっているようです。

 同社のインスタライブは自社スタッフが登場するだけでなく、普段はOLや主婦をしている一般の小柄女性10人程が交代で出演し、台本を用意せずに思ったことを自由に発信してもらうことで、フォロワーの共感を呼ぶことに成功しています。

 一方、インスタグラムで約94万人のフォロワーを抱える女性向けアパレルブランドの「フィフス」はブログ時代からSNS活用の先駆けとして知られていますが、ユーチューブでのプロモーションにも力を注ぎ始めています。最近では、低価格商品の着こなしで人気の女性ユーチューバーとのコラボ企画を展開し、同ユーチューバーのチャンネルでコーディネートを紹介してもらった結果、34万回以上の再生回数となり、大きな反響を得ることに成功しました。

 同社では「フィフス」の通販サイトでも同ユーチューバーがおすすめしたアイテムを使ったスタイリングの紹介ページを設け、本人が着こなしポイントを解説する動画も発信することで売り上げにつなげました。ただ、ユーチューバーを起用した企画は売れても売れなくてもプロモーション費用がかかり、狙った販売効果が得られるかは計算しにくいようで、企画の中身や販売時期、在庫の持ち方などの工夫も必要で、「まだ手探りの状況」(同社)と言います。

 SNSを活用するのは当たり前になってきていますが、その運用には時間も手間もかかりますし、短期間での成果を求め過ぎないことが大事だと言います。実際に、ECマーケティングの支援を行う、株式会社いつもが2021年4月にEC関連のオンラインセミナーを受講した小売りやメーカーを中心とした企業の受講者205人に実施したアンケート調査で「SNS運用の課題は何か?」を聞いたところ、「運用人材の不足」や「投稿ネタの不足」「効果が見えにくい」「フォロワーが増えない」といった問題からくる課題が上位にランクインしています(図表参照)。

SNS運用の課題は何か?

2021年4月、株式会社いつもが実施したアンケート調査より

 実店舗を数多く展開している企業や、発信力に長けた人材を抱える一部の企業を除き、SNS活用はすぐに始められる一方ですぐに成果を得るのは難しく、腰を据えて取り組むべきものと言えます。

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