本文へ移動
ここから本文です
事例集

世界に目を向けた“360度カメラ”を越境ECで販売

企業名:
ベクノス株式会社
代表者:
生方秀直CEO
事業内容:
360度撮影カメラ及び、特殊カメラの製造・販売
Web サイト:
https://vecnos.com/

会社概要

所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-7-1 8F
資本金:1億円
従業員:35人
EC経験:2020年10月より開始
売上高(2020年):未公開
ECサイトURL:
Amazonマーケットプレイス(米)
https://www.amazon.com/ZTQ01-Ultra-Slim-Quad-Lens-Editing-IQUISPIN/dp/B0899SDZJG/ref=sr_1_2?dchild=1&keywords=IQUI&qid=1620633847&sr=8-2
Amazonマーケットプレイス(英)
https://www.amazon.co.uk/gp/product/B0899SDZJG?pf_rd_r=YAMV40FC2ZRZFYNPTZYJ&pf_rd_p=6e878984-68d5-4fd2-b7b3-7bc79d9c8b60&pd_rd_r=b6a2bc2c-289f-4c64-92fb-81ceb136cf04&pd_rd_w=iuH4u&pd_rd_wg=UnMa6&ref_=pd_gw_unk

越境ECに取り組んだきっかけ

顧客からの反応を得たり、より柔軟に価格戦略を立案・実施できるため、代理店などは使わず、直接販売できる手法としてECがふさわしいと判断。その上で、日本だけでなく、 IT関連の先進的な商材が多い米国や、人口が多く消費力が非常に強いとされる中国を念頭に、海外の方が国内よりも大きく需要が獲得できると考え、設立当初から越境ECを行うことを決めていた。

越境ECを始めた当初課題と考えていたこと

製造拠点は中国のODM (※1)工場で、一度、香港の倉庫に移し、そこから欧米に配送するという仕組みであるため、本社のある日本からの直接発送ではないという物流スキームに課題を感じていた。(※1 オリジナル・デザイン・マニュファクチャリングの略、設計から生産までを受託する)
しかし、香港から欧米向けに配送ができる日本の国際物流事業者と契約したことで課題を解消。欧米現地にあるFBA(※2)倉庫に入庫して、そこから消費者に配送している。 (※2 フルフィルメント by Amazonの略、Amazonの配送システムを活用し、商品保管・注文処理・出荷・配送・返品に関するカスタマーサービスを提供するサービス)

ECの取り組み状況

○主な商品名
・ IQUI (イクイ)
・バッテリーチャージャーケース (BCC-1)

○メインの出店先
Amazon、 JD.com、 Tmall

○ターゲット
ミレニアル世代(1980~2000年代初頭生まれ)の女性

○プロモーション方法
ウェブ広告やインフルエンサーマーケティング。欧米に向けては、 Amazonのスポンサープロダクト広告と、スポンサーディスプレイ広告に出稿。中国では100万人のフォロワーがいるインフルエンサーを起用したライブコマースを実施している。2021年4月末からは米Amazonにて、動画によるライブ広告も開始。ガジェットに詳しいインフルエンサーを起用して、実際に商品を使用している様子を見せながら機能などを紹介している。

○運営体制
2名

EC事業開始から現在までの歩み

株式会社リコーで業務用に販売していた360度撮影カメラの開発チームより独立し、株式会社リコーの出資を受ける形で、 360度撮影カメラのBtoCモデルの開発・販売を行うために2019年8月に会社を立ち上げた。初年度は販売までの準備期間として動き、従来の業務用よりも軽量で小型となるペンサイズ相当の製品を開発した。会社立ち上げ時から日本だけでなく、グローバル市場に商品を直接販売することを念頭に置き、2020年10月より、米、英、独、仏の各国のAmazonの売り場にアカウントを設けて販売を開始。中国に向けては現地法人を設立して、2020年4月よりTmall で、同10月よりJD.comでの販売をそれぞれ開始した。ウェブ広告やインフルエンサーマーケティングの効果が徐々に表れ、2021年の1~3月については前月比で倍以上のペースで売り上げが伸びている。

ECサイト

TOPページ



  

商品ページ



ECでの工夫や自社の強みと考えていること、今後の展望など

〇ECでの工夫
人的リソースの関係から、自社ECは立ち上げずにECモールでの販売を選択。家電製品に関しては国ごとに安全規格が異なっており、各国に点在するECモールのスタッフを通じて、欧州の安全規格の更新などに関する最新情報を収集。その都度、最新の規格に合わせて申請書類を作成し、販売を行った。関連して、決済に関しても ECモールからの紹介で海外商取引の外貨のオンライン代金受取サービスを知り、活用している。現地に銀行口座を開設する手間も無く、オンラインで決済が完結できている。

〇自社の強み
日本では「2020年度グッドデザイン賞」の「グッドフォーカス賞」 を受賞しているが、独でも工業製品のデザイン賞である「Red Dot Product Design Award 2021(レッド・ドット・プロダクトデザイン賞2021)」と、「iF Design Award 2021(iF デザイン賞 2021)」を受賞。海外でも権威のあるアワードの受賞歴を、販売ページでも積極的に露出することで、商品への信頼感を与えることができ、売り上げにも効果をもたらすとしている。また、言語に関しては、英語に堪能なスタッフを自前で複数人抱えているため、欧州のAmazonスタッフとも英語のメールで支障なくやり取りができている。

〇今後の展望 
まずは、欧米中の既存展開国での売り上げを伸ばしていき、その後は欧州での展開国数の拡大、東南アジアでのECモール出店なども検討していく。また、2021年6月を目途に日本と中国で知名度のある芸能人をブランドアンバサダーに起用し、日中向けのウェブ広告などで露出し、販促強化を図ることも計画する。

売れ筋

IQUI (イクイ)
【日本】32,800円(税込)
【米国】299USドル
【欧州】299ユーロ
【中国】2,288元

バッテリーチャージャーケース (BCC-1)
【日本】9,800円(税込)
【米国】98USドル
【欧州】79ユーロ
【中国】649元
 
 
 

本事例からの学び

1.国内だけをターゲットにするのではなく、最初からECの市場規模が日本よりも大きい米国や中国を視野に入れていたということは販売を伸ばす上でメリットになったのではないかと感じています。また、自社ECサイトを立ち上げるのではなく、ECモールを選んだことで、立ち上げ費用や運営に係る労力を抑えることができたことも販売に専念することができた大きなポイントなのかもしれません。

2.日本に居ながらオンライン上のやり取りだけで越境ビジネスが確立できる環境が整いつつあるということは見逃せません。同社の場合、欧米に現地法人を持っておらず、代理店なども構えていません。しかし、出店するECモールの現地スタッフのサポートを活用することで必要な情報収集ができ、商品の安全規格や決済の課題を解決することができています。