事例集
定番からオリジナルデザインまで対応しただるまを販売
- 企業名:
- 株式会社今井だるま店NAYA
- 代表者:
- 今井裕久
- 事業内容:
- だるまの製造・販売
- Web サイト:
- https://imainaya.com/
会社概要
所在地:群馬県高崎市上豊岡町78
資本金:500万円
従業員:10人
EC経験:20年以上
売上高:非公開
出店モールでの実績:なし
自社ECサイト:https://imainaya.com/product/
資本金:500万円
従業員:10人
EC経験:20年以上
売上高:非公開
出店モールでの実績:なし
自社ECサイト:https://imainaya.com/product/
越境ECに取り組んだきっかけ
だるまの販売行事である「だるま市」といったイベントへの来客数が年々減少傾向にある中、販路拡大を目指し、まずは国内でのECを開始。越境ECに関しては、SNSやホームページ、各旅行会社が作成・配信しているYouTube動画などを通じて、日本の伝統工芸品であるだるまに興味関心を持った海外の消費者が、ネット検索からホームページに流入。メールなどを通じてだるまの購入に関する問い合わせを受けるようになり、徐々にその数が増えてきたことから、自社通販サイトによる越境ECを2020年に開始した。
越境ECを始めた当初課題と考えていたこと
英語などができるスタッフもいなかったことから、どのように多言語対応を図っていくかという課題があった。商品の説明や、国内向けに配布しているパンフレットに記載しているだるまの説明などを訳す作業に苦労したが、今は翻訳アプリの「DeepL」などを使って対応している。同アプリの場合、よりネイティブに近い翻訳ができるとの情報を聞いて採用した。
ECの取り組み状況
○主な商品名
・福入りだるま
・デザイナーズだるま
・名入れだるま
○メインの出店先
自社ECサイト「今井だるま店 NAYA」
○ターゲット
特には設定していないものの、だるまのデザインのインパクトに惹かれた海外の人達が流入するケースがある。現在のところアメリカ、フランス、イタリア、中国、台湾などに在住していて、来日経験があり、日本の文化に高い興味を持っている人達が購入している。
○プロモーション方法
インスタグラムやフェイスブック、YouTube動画を使って、工房でのだるま制作の様子など年間を通じて発信し、PRしている。
○運営体制
サイト運営:3名
商品制作や発送: 従業員全員(10名)で協力
・福入りだるま
・デザイナーズだるま
・名入れだるま
○メインの出店先
自社ECサイト「今井だるま店 NAYA」
○ターゲット
特には設定していないものの、だるまのデザインのインパクトに惹かれた海外の人達が流入するケースがある。現在のところアメリカ、フランス、イタリア、中国、台湾などに在住していて、来日経験があり、日本の文化に高い興味を持っている人達が購入している。
○プロモーション方法
インスタグラムやフェイスブック、YouTube動画を使って、工房でのだるま制作の様子など年間を通じて発信し、PRしている。
○運営体制
サイト運営:3名
商品制作や発送: 従業員全員(10名)で協力
EC事業開始から現在までの歩み
開始当初は別の会社のホームページを間借りする形で国内向けのECをはじめ、90年代後半に自社ホームページ兼ECサイトを開設。最初は定番の名入れだるまを国内に向けて数種類取り扱うだけだった。2010年頃には顧客が要望するオリジナルデザインのだるまを制作するカスタマイズ注文への対応も開始。2016年には「今井だるま店NAYA」の屋号で実店舗を開設した。もともと、高崎だるまの製造は農家の「納屋」で始まったという歴史的背景に加え、会社の住所である「78番地」から命名している。ネーミングのバランスを考えて、数字ではなくローマ字にした。2020年7月頃にはECサイトを刷新して、現在のデザインに変更。英語やフランス語、ポルトガル語の翻訳ページも立ち上げて、直販による越境ECを開始した。品ぞろえは国内外合わせて約3,000種類となっている。現状、国内がメインの販路で、越境ECの事業規模についてはまだまだこれからの段階にあるが、今後、サイトを刷新して拡大することを目指している。
企業サイト/ECサイト
トップページ
商品ページ
ECでの工夫や自社の強みと考えていること、今後の展望など
〇ECでの工夫
商品の良し悪しを決めるのはECサイトに掲載する写真だと考え、社内に簡易的なスタジオを設けて撮影を実施。だるまは立体的で曲線もあり、自然光をどのような角度で当てれば一番美しく見えるかなどを研究しながら、最適な商品写真を生み出していった。また、ECサイトでの海外向けのだるまの説明文については、国内向けと内容を変えている。国内の顧客はだるま文化の発祥といった歴史的背景に興味を示す一方で、海外の顧客は使い方についての情報を求めることが多いことから、願いが成就した際に目を入れるといった基本的な使用方法を分かりやすく掲載している。また、ジェトロが海外に向けて日本文化を発信するYouTube動画に紹介してもらったことがあるため、自社サイトにもそのYouTube動画を載せている。英語字幕も出るため、海外の人も理解しやすく、ブランド認知につながることを期待している。
〇自社の強み
自社で専用の工房を持つメーカーでもあるため、伝統的な定番のだるまだけではなく、顧客が希望するオリジナルデザインを反映したカスタマイズだるまの販売にも対応することができる。ベースとなるだるまに、シンプルな文字やロゴを入れるサービスとなっており、文字については筆で書き入れ、ロゴについてはあらかじめデータを送ってもらい貼り付ける仕組みとなっている。関連して、「デザイナーズだるま」のような、定番とは異なる比較的モダンなタイプのだるまなど幅広いデザインを展開して、カタカナも使うなど日本商品であることを演出しながら次の購入にもつなげている。そのほか、オンラインによる絵付け体験も実施している。ベースとなるだるまを先に発送して、工房で実際に絵付けをしている様子や作業の進め方などを配信していき、画面越しで一緒に体験できるサービスとなっている。
〇今後の展望
現在は、自社ECサイトを翻訳した簡易的なページであり、住所をはじめ購入希望サイズや配達希望日、クレジットカード番号などその都度入力する項目が多かった。顧客の手間を軽減するため、入力作業などで簡単に購入までのステップが踏めるようにサイトを改善することを検討しており、今後はShopifyを導入してより買いやすい越境ECサイトを開設する考えである。
商品の良し悪しを決めるのはECサイトに掲載する写真だと考え、社内に簡易的なスタジオを設けて撮影を実施。だるまは立体的で曲線もあり、自然光をどのような角度で当てれば一番美しく見えるかなどを研究しながら、最適な商品写真を生み出していった。また、ECサイトでの海外向けのだるまの説明文については、国内向けと内容を変えている。国内の顧客はだるま文化の発祥といった歴史的背景に興味を示す一方で、海外の顧客は使い方についての情報を求めることが多いことから、願いが成就した際に目を入れるといった基本的な使用方法を分かりやすく掲載している。また、ジェトロが海外に向けて日本文化を発信するYouTube動画に紹介してもらったことがあるため、自社サイトにもそのYouTube動画を載せている。英語字幕も出るため、海外の人も理解しやすく、ブランド認知につながることを期待している。
〇自社の強み
自社で専用の工房を持つメーカーでもあるため、伝統的な定番のだるまだけではなく、顧客が希望するオリジナルデザインを反映したカスタマイズだるまの販売にも対応することができる。ベースとなるだるまに、シンプルな文字やロゴを入れるサービスとなっており、文字については筆で書き入れ、ロゴについてはあらかじめデータを送ってもらい貼り付ける仕組みとなっている。関連して、「デザイナーズだるま」のような、定番とは異なる比較的モダンなタイプのだるまなど幅広いデザインを展開して、カタカナも使うなど日本商品であることを演出しながら次の購入にもつなげている。そのほか、オンラインによる絵付け体験も実施している。ベースとなるだるまを先に発送して、工房で実際に絵付けをしている様子や作業の進め方などを配信していき、画面越しで一緒に体験できるサービスとなっている。
〇今後の展望
現在は、自社ECサイトを翻訳した簡易的なページであり、住所をはじめ購入希望サイズや配達希望日、クレジットカード番号などその都度入力する項目が多かった。顧客の手間を軽減するため、入力作業などで簡単に購入までのステップが踏めるようにサイトを改善することを検討しており、今後はShopifyを導入してより買いやすい越境ECサイトを開設する考えである。
売れ筋
福入りだるま 赤
1,100円~39,930円(税込)
デザイナーズだるま
2,750円~6,050円(税込)
1,100円~39,930円(税込)
デザイナーズだるま
2,750円~6,050円(税込)
本事例からの学び
1.だるまの説明を国内向けと海外向けで出し分けている手間は欠かせません。海外の顧客は日本のだるまに関してデザインのインパクトなどを気に入ってECサイトに流入してくるケースもあるため、だるまの用途までについてはあまり知識がないようです。そこで、だるまは単なるオブジェではなく、願いが叶った時には両目を入れるといった使い方を提示し、「ラッキードール」という単語も使って分かりやすく説明するように配慮しています。国内に向けて販売する場合には、不必要となるかもしれない説明ですが、だるまの知識をまったく持っていない海外の顧客を相手にする視点を常に持つことが大事となるようです。
2.同社の越境EC事業の場合、現状ではまだ、そこまでの大きなビジネスとはなっていませんが、すぐにあきらめるのではなく、続けていくことが大事になると考えているようです。特にだるまのような伝統工芸品については、販路を広げて売り上げを立てたいというビジネス的な動機だけでなく、正しい日本文化を世界の人々に広く伝えたいという強い信念を持つことが継続する力になるようです。
2.同社の越境EC事業の場合、現状ではまだ、そこまでの大きなビジネスとはなっていませんが、すぐにあきらめるのではなく、続けていくことが大事になると考えているようです。特にだるまのような伝統工芸品については、販路を広げて売り上げを立てたいというビジネス的な動機だけでなく、正しい日本文化を世界の人々に広く伝えたいという強い信念を持つことが継続する力になるようです。