事例集
海外ビジネスに特化した会社が日本のポップカルチャーを海外に展開(平成29年度モール活用型ECマーケティング支援事業)
- 企業名:
- 株式会社Gradus
- 代表者:
- 岡村哲也
- 事業内容:
- アニメ関連グッズの販売
- Web サイト:
- https://gradus.jp/about.html
企業紹介
・所在地:大阪府
・資本金:500万円
・従業員:4名
越境ECに取り組んだきっかけ
アニメやフィギュアにもともと勝機を見出していたので、会社設立当初から海外展開ありきで会社を立ち上げた。また海外展開で一番のネックになり、難しいと言われている集客については広告代理店出身の経営者がノウハウを有していたため、大きな障害にはならなかった。
海外で想定される強み
海外のメジャー展示会での情報収集やサンフランシスコのサクラコン(展示会)への出展など海外での活動を積極的に行っている。上記の展示会のように、商品ニーズが顕在化している層に接触し、マーケティング・リサーチの精度を上げている。
また、ECモールでの販売以外に、日本のポップカルチャー専門の越境マーケットプレイス「otsukai」(CtoCのECサービス)や日本のポップカルチャー専門のニュースメディア「Manga Tokyo」などの運営を行っているため、日本の漫画やフィギュア好きな層との接点が多いことが競合にない強みである。(Facebook外国人フォロワー約400万人、「otsukai」約40カ国5万人ユーザー)
また、ECモールでの販売以外に、日本のポップカルチャー専門の越境マーケットプレイス「otsukai」(CtoCのECサービス)や日本のポップカルチャー専門のニュースメディア「Manga Tokyo」などの運営を行っているため、日本の漫画やフィギュア好きな層との接点が多いことが競合にない強みである。(Facebook外国人フォロワー約400万人、「otsukai」約40カ国5万人ユーザー)
自社のリアルでの強み
当該企業は、海外ビジネスに特化した会社として設立。当初より海外消費者のニーズが高い商品の仕入れ(アニメ関連商材や人気フィギュア等)や外国人の採用など、海外展開の準備、実施をしてきた。また、代表者自身がマーケティング会社での経験があることから、その知見を活かせることも強みである。
越境ECの計画(補助事業申請時)・実績
【計画】
<海外経験>
有<取扱商品>
アニメフィギュア<主なターゲット国>
イギリス<ターゲット>
‐日本のアニメが好きな方‐ 30歳〜50歳の高所得者
‐フィギュア等の収集を行っている方
<出店サイト>
モール出店(ebay.uk)<プロモーション方法>
(代理店の有無:無)‐ eBay内広告(成果報酬型の広告メニュー)
‐インスタグラム、Twitter(出品内容をポスト)
<運営体制>
モール運営:自社6名(兼務)商品管理:自社4名(兼務)
顧客対応:自社2名:メール対応
<発送方法>
直送モデル(サービス名:eパケットライト)【実績】
<出店サイト>
URL:https://www.ebay.co.uk/usr/manga_japan2?_trksid=p2047675.l2559
<出店開始>
2018年8月越境ECの課題・対策
<越境EC出店時>
eBayの出品制限(一定の販売実績がないと出品数を増やすことができない)があるため、出店開始時は自社が扱っているすべての商品の販売を行えないのが課題。その対策として、販売件数を増やしていくための品揃えを行い、購入後の配送や顧客対応を丁寧に行ってレビューの高評価を得ることで出品制限を解除していく。<越境EC運営時>
eBayについては、主にアメリカ向けの「eBay.com」と比べた時に主にイギリス向けの「eBay.uk」では、ユーザーのまとめ買いが少ないことが想定外であった。要因がわからないため、その対策として客単価を上げる施策を検討している。eBayの販売手数料に加え、PayPalの決済手数料2.5%も負担となっており、利益率を上げることが課題となっている。まだ解決策は見当たらない状況である。eBayでのBtoC販売だけではなく、CtoCのECサービスである「otsukai」も同時に展開しており、「otsukai」が当社の主力サービスとなっている。「otsukai」は海外展示会等にも積極的に出展して、海外への認知度を広めつつある。集客面には特に課題はない。集客用のメディア運営を行い、告知やリアルイベントなども活用することにより、Facebookのフォロワー400万弱を獲得している。
今後の越境ECの方針
日本のポップカルチャー専門のニュースメディア「Manga Tokyo」と日本のポップカルチャー専門の越境マーケットプレイス「otsukai」と越境ECモール「eBay」を連動させた展開をしていきたい。
越境ECだけで考えるのではなく、他の集客手段やマネタイズポイントを持っておくことが展開上、重要だと考えている。
リアルとネットを融合させながら日本の文化であるマンガを軸にサービス展開していきたい。
平成29年度モール活用型ECマーケティング支援事業とは
モール活用型ECマーケティング支援事業では、中小企業者のEU加盟国への販路開拓の取り組みを支援するため、「越境ECモールへの出店にかかる費用等の補助」、「越境EC専門家によるアドバイス」、「特設サイト及び現地店舗を活用したテストマーケティングイベントの開催」などのサービスを提供しました。
越境ECだけで考えるのではなく、他の集客手段やマネタイズポイントを持っておくことが展開上、重要だと考えている。
リアルとネットを融合させながら日本の文化であるマンガを軸にサービス展開していきたい。
専門家:村田光俊
平成29年度モール活用型ECマーケティング支援事業とは
モール活用型ECマーケティング支援事業では、中小企業者のEU加盟国への販路開拓の取り組みを支援するため、「越境ECモールへの出店にかかる費用等の補助」、「越境EC専門家によるアドバイス」、「特設サイト及び現地店舗を活用したテストマーケティングイベントの開催」などのサービスを提供しました。