ECモールは商品を知ってもらうきっかけ。実店舗と上手に活用し、売り上げを保つツールのひとつに(中小機構のEC活用支援事例)
- 企業名:
- 有限会社丸一高村本店
- 代表者:
- 高村 元康
- 事業内容:
- スーパーマーケット・養豚場の運営、精肉・食肉加工品・お惣菜・一般食品・生活雑貨の販売
- Web サイト:
- https://yamanakakoham.com/
企業紹介
所在地:山梨県南都留郡山中湖村山中708
従業員数:14名
資本金:500万円
事業の詳細は以下をご参考ください。
はじめに
創業以来50余年に渡り、品質・安全性を確保するため養豚から食肉加工、販売までを自社で一貫して行う有限会社丸一高村本店。その思いをブランド化したのが、自社農場で飼育する富士ヶ嶺ポークと、自然の恵みである富士山からの伏流水、本場ドイツでも高い評価を得た本格的な加工技術で作られた「山中湖ハム」です。親子三代で大切に守り、地元で知らない人はいないほどの銘品として成長しました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により店舗販売や卸業は大きな影響を受けてしまいました。三代目であり、職人として国内外の競技会で数々の受賞歴を持ち、なおかつIT関連の学びにも積極的な代表取締役社長の高村元康氏に今後の展望などについて伺いました。
商品名:山中湖ハム 豪華7種類の至粋セット
昔ながらのドイツ製法にこだわり、本場ドイツの食肉コンテストでも金賞を受賞した実績を持つ「山中湖ハム」の自慢の品々が楽しめるお試しセット。ボンレスハム(スライス)、ウィンナーソーセージ(荒挽き)、荒挽きフルト、チーズウィンナー、チョリソー、シルキーウィンナー、ミートローフの7種を詰め合わせた。コロナ禍での宅飲みのお供として、気軽なギフトとして喜ばれた。
この事業に応募したきっかけを教えてください。
新型コロナウイルスの感染拡大で、ホテルやレストランへの卸業の売り上げが大幅に減少してしまいました。私たちが営む地域は観光地であるため、ことさら影響を受けてしまいました。山中湖界隈には大学などのセミナーハウスが立ち並び、普段であれば部活やサークルの合宿でにぎわい、私たちの精肉やハム・ソーセージを食べていただいておりましたが、その卸ルートもコロナ発生以降は期待できなくなりました。2008年頃より、「47CLUB」を活用したEC事業をスタートしていたのですが、他のECモールも活用して新しい顧客を確保したいと考えたことが、「いいものエール」へ応募した経緯です。出品費用が不要なこともあり、迷うことがありませんでした。
他のECモールに出店してみて、いかがでしたか?
「47CLUB」には15年近く出店しているため、おかげさまで多くのリピーター顧客がついています。今回、他のECモールに出店して改めてわかったのは、どんな場所でも「長く続けることが大切」ということです。テストマーケティングとしての3カ月間ではリピーターを得ることは難しいのかもしれません。つまり、どのECモールを選んでも、当初は厳しい状態が続いたとしても、長年続けることでファンも生まれるし、それが売り上げにもつながっていくのだと感じました。
長く出店している中で気づいたことはありますか?
1年を通じて出店していると、需要が高まる時期とそうでない時期がはっきりしてくることに気づきました。当社の商品の場合、お中元やお歳暮の時期にアクセスが高まりました。なので、その時期の前にメルマガを送って購買意欲を喚起し、逆に売り上げがよくない時期には新しい商品情報を送るなどの工夫をしていました。売り上げ確保のために何をすべきかが徐々にわかってきて、web広告も一番よいタイミング で打つこともできました。
今後の展望について教えてください。
今回、「いいものエール」で私たちの商品を知った方も多いと思います。一方、観光地での商いのため、実店舗に訪れて私たちの商品を知り、ご自宅に帰ってから再度ECモールで購入されるお客様もいらっしゃいます。どちらのアプローチにしても、ECモールがあってこその商機だと感じています。