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ebiz 中小企業のためのEC活用支援
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事例集

30年近く続けてきた営業スタイルを潔くチェンジ。ECで売り上げ向上と全国認知を目指す
(中小機構のEC活用支援事例)

企業名:
MARUJUN株式会社
代表者:
若松順子
事業内容:
洗顔石鹸を中心とするソフィールスキンケアの卸販売
Web サイト:
https://www.sophile.com/

企業紹介

所在地:福岡市中央区天神1-15-1 日之出ビル3F
従業員数:6名
資本金:1,000万円

モール活用型ECマーケティング支援事業(中小機構のEC活用支援)に出品した成果をお聞きしました。
事業の詳細は以下をご参考ください。

はじめに

九州を拠点に「洗顔は素肌づくりの基本」というコンセプトで30年以上も愛され続けてきたソフィール化粧品のフランチャイジーとして、福岡県を中心に順調に売り上げを伸ばしてきたMARUJUN株式会社。電話でのアウトバウンド営業を基本スタイルとしていましたが、時代の流れや顧客のニーズに合わせてECを導入することに。顧客への定期的なカウンセリングを必要とする化粧品ならではのECモールの活用法やメリット、デメリットについて、代表取締役社長の若松順子氏にお話を伺いました。

商品名:朝パック洗顔1ヶ月トライアルセット(アルグモイストパックEX 、SODエッセンス、酵素配合ナイトソープ、泡立てネット)


ソフィール化粧品を初めて使用する人におすすめのお試し商品。トライアルセットとしては高額設定でのチャレンジだったため不安もあったが、消費者には受け入れられた。

この事業に応募したきっかけを教えてください。

当社は創業以来、電話でのアウトバウンド営業(広告やDMなどを用いて、企業から消費者へアプローチする営業手法)で新規顧客を獲得するのが基本ですが、近年は電話営業を好まない人が増えたり、個人が電話帳登録をしなくなったり、時代の流れに適さなくなってきたのではないかと感じるようになっていました。7年くらい前からECには興味を持っていたのですが、フランチャイザーとの兼ね合いがあり、事業としてはなかなか参入できなかった背景があります。ところがコロナ禍もあり、ECでの販促が認められたのをきっかけに導入することを決めたのです。「いいものエール」は大手ECモールへ初期投資なしで出品ができるとのことで、テストマーケティングとして非常に魅力を感じました。

この事業に参加して、EC事業に役立ったこと、気づいたことはありましたか?

私たちは商品を売るだけではなく、定期的にカウンセリングを行い、お客様と向き合っていくことがモットーです。入口は電話ですが、その後はお客様一人ひとりに定期的にメールを差し上げ、お肌の変化の確認や、その都度のお悩みにアドバイスをしています。大手ECモールではお客様と密なやりとりができないことが課題として残りましたが、ECであっても電話でのアウトバウンド営業であっても、私たちの営業スタイルの根底は変わらないということに改めて気づかされたことには感謝しています。また、これまでは見込み客は女性のみと思い込んでいましたが、「いいものエール」では男性の購入者がいることにも驚かされました。出品したからこそ発見できた、新たな可能性です。

この事業に参加して、よかったことはありましたか?

先ほど申し上げたように、同じECでも自分たちの事業にとって向き不向きがあることを教えていただけました。そこで、「いいものエール」への出品と同時期に、独自にLP(ランディングページ)やSNSを開設したり、SNS広告を頻繁に出稿したりするなどして自分たちにフィットするものを詮索しました。特に、SNSのなかでInstagramとの相性がよいとわかり、現在はそちらに注力して販促活動を繰り広げています。ただ、短期間でも大手ECモールに出店し、認知度や集客力の必要性を実感できたことは、非常に学びとなりました。大手ECモールにはかないませんが、SNSを通じて、どうしたらもっと多くの人たちに私たちの商品の良さを伝えられるかを考え、試行錯誤を重ねる契機となりました。

また、これまでは電話によるトーク力が売り上げを左右するところがありました。私をはじめベテラン営業員は多くの経験値があって臨機応変に対応できますが、若手への教育は個人差もあり、すべてを伝えきれないことにジレンマを感じていました。今回、ECサイトに掲載するために私がふだん営業で話している内容を文章化することで、営業員全員が商品の魅力や売り方について改めて共有できたのは大きな収穫でした。


 

今後の展望について教えてください。

電話でのアウトバウンド営業では、1人の営業員が1日に担当できる顧客数は限られたものでしたが、ECサイトは公開するだけで全国の莫大な数の見込み客へとアプローチできます。「いいものエール」への参加によって、30年近く続けてきた営業スタイルを変えはじめ、会社として次のステップへと進むきっかけとなりました。まず、今年の1月からは新規開拓をECによるインバウンド営業(自社サイトやブログ、セミナーなどで情報発信し、興味を持った消費者から企業へアプローチをさせる営業手法)にシフトしました。これまでは九州・福岡のみを営業エリアとしていたため「知る人ぞ知る化粧品ブランド」でしたが、ECによって全国展開が可能になったことで売り上げに期待をするのはもちろんですが、認知度も向上できるチャンスと捉えています。今後もECweb広告について勉強を続け、新たな展開やチャレンジをしていく心づもりです。

 

 

(参考)モール活用型ECマーケティング支援事業(令和2年度~令和4年度実施)

 新型コロナウイルス感染症拡大により業績に影響を受け、非対面型販売に積極的に取り組もうとする中小企業者を対象に、堅調に拡大するEC市場への参入を支援するために措置された事業です。月額の出品費用などを中小機構が負担し、費用負担は売り上げに応じたECモール手数料及び商品代金の振込手数料のみで、ECモールへの出品を経験することができます。 
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