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ebiz 中小企業のためのEC活用支援
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事例集

ECサイトで世界が変わる瞬間を体験。思いもよらぬ事業転換のきっかけに
(中小機構のEC活用支援事例)

企業名:
健幸ライフ株式会社
代表者:
本村真祐
事業内容:
健康器具販売、健康食品販売、外食産業。あしふみ運動健康法をメインとした総合商社。
Web サイト:
https://www.ashifumi.jp/

企業紹介

所在地:福岡県福岡市博多区東比恵1-2-3 ガリレオビルディング博多イースト3F
従業員数:約70名
資本金:3,000万円

モール活用型ECマーケティング支援事業(中小機構のEC活用支援)に出品した成果をお聞きしました。
事業の詳細は以下をご参考ください。

はじめに


1994年、健康関連企業として福岡・博多で創業した健幸ライフ株式会社。2018年から新たに開発した木製の足踏み健康器具「あしふみ健幸ライフ」の販売もスタートし、店頭実演販売や医療関連施設などを販売チャネルとして、順調に売り上げを伸ばしていました。ところが、対面式の売り方をメインにしていたために、新型コロナウイルスの感染拡大によって大打撃を受けてしまいます。そこで、新たに自社サイトを立ち上げたところ、ECサイトの可能性と影響力に驚かされたそうです。コロナ禍での売り上げ減というマイナスの状況から一転、ECサイトによって想定外ともいえる事業の広がりへのきっかけをつかんだ、代表取締役社長本村真祐氏にお話を伺いました。

商品名:あしふみ健幸ライフ 無垢木標準タイプ



椅子に座ったまま、足踏み運動ができる木製の健康器具。テレビを見ながら、勉強をしながら、デスクワークをしながら、“ながら運動”が可能に。素材は強度にすぐれ、艶と粘りがある良質な木材として知られる熊本県の小国杉で、なかでも80100年前のものを使用するこだわり。シニア層をターゲットに開発されたが、コロナ禍による在宅ワークの普及でビジネスニーズも高まった。福岡デザインアワード2018入賞。

この事業に応募したきっかけを教えてください。

当社商品は高齢者向けの健康機器として開発したので、コロナ禍以前は卸会社を通じて、薬局や介護施設などでの体験会、展示会などで対面式販売を行っておりました。ところがコロナ禍で対面式はもちろん、高齢者の方にお会いすること自体が難しい状況に。そこで、自社サイトを作って手探りで運営を始めましたが、売り上げにつなげることの難しさを感じていました。当社商品は実際に体験していただくと、その良さをご理解いただけ、10人中8人が購入してくださいます。しかし、ECサイトでは100人が閲覧して0.5人が購入という状況でした。サイトの運営を見直すこと、Eコマースを本格的に学ぶことを目的とし、同時に商品の認知を広めたいと思ったことが「いいものエール」への応募のきっかけでした。

この事業に参加したことをきっかけに、気づいたことはありましたか?

ECサイトを活用すれば、商品情報をほんの一瞬で世界へ届けられ、これまでとは異なる体験ができることを実感しました。もともと高齢者の健康維持が目的の商品ですが、広くアピールするために、LP(ランディングページ)を作り、web広告を出稿しました。すると、コロナ禍で運動不足になっている方や在宅ワークの方など、3040代の若い層にも興味を持ってもらえたことが驚きでした。これまでターゲットとして考えたこともない層でした。そのおかげで、改めて商品の魅力や可能性を見直す機会にもなったと思います。web広告やECサイトを活用することで、自分たちが想定していなかった顧客層にもアプローチできること、そして、新たな商機があることを知りました。

越境モールも活用されていますが、売り上げ以外に得たことはありますか?

ECサイトを活用し始めた頃から、海外も商圏になるのではと感じるようになりました。実際にモールに出品することに加えて、本事業では学ぶ機会も与えてくれるのもありがたかったです。国内モールの基礎、越境モールに関するセミナーなどに複数回参加し、知見を得ることができました。現在は、本事業の越境モールの出品支援プログラムを通じてシンガポールの「Shopee」に出品しています。送料を考えての価格設定、梱包、商品の選び方の煩雑さなども出品したからこそ学べました。また、文化の違いなどで商品の伝え方の難しさを感じる点もありますが、健康でありたいという気持ちは世界共通です。当社商品は電気なども使わず、非常に単純構造の器具なので世界に通用しやすいと自負しております。実際、購入されたアメリカの老婦人から「とてもよい商品だから、もっと送ってほしい」と、うれしいお言葉をいただきました。これは日本の顧客と同じ感想であり、手ごたえを感じています。特許を取得した国として中国、オーストラリア、シンガポールがある他、現在10ヵ国ほどに出願しており、今後も世界に向けて販売を強化していく予定です。

今後の展望について教えてください。

コロナ禍という最悪な状況を乗り越えるために、ECサイトを活用せざるを得ない。そんなマイナス思考から「いいものエール」に参加しましたが、思いもよらぬ事業展開のきっかけを作っていただきました。「あしふみ健幸ライフ」は、当社が取り扱うさまざまな健康関連商品のなかのひとつでしたが、今後はこの商品のみで勝負することを決めました。もちろん、今までと変わらず店頭販売や実演販売も継続しますが、メインチャネルはECサイトへシフトしていきます。併せて動画やライブコマース※を強化し、ECサイトでも対面式と同様に商品の魅力を伝えていきたいと考えています。そして、世界中の人たちに「あしふみ健幸ライフ」を知っていただき、健康で幸せになっていただきたいと夢は広がります。
※ライブコマース:インターネット上で生放送の動画を配信して、動画内で商品やサービスを紹介・販売する手法

(参考)モール活用型ECマーケティング支援事業(令和2年度~令和4年度実施)

 新型コロナウイルス感染症拡大により業績に影響を受け、非対面型販売に積極的に取り組もうとする中小企業者を対象に、堅調に拡大するEC市場への参入を支援するために措置された事業です。月額の出品費用などを中小機構が負担し、費用負担は売り上げに応じたECモール手数料及び商品代金の振込手数料のみで、ECモールへの出品を経験することができます。 
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