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事例集

顧客とつながりたいという思いがあって直接販売ができるECを開始

企業名:
Koko'o(ココオ)
代表者:
藤井かほる
事業内容:
柑橘類の生産や加工品の販売など
Web サイト:
https://ec.kokoo.info/

会社概要

所在地:愛媛県伊予郡松前町神崎198-1
従業員:4人(パート含む)
EC経験:2013年から開始
売上高(2020年):EC売上高は5,000万円
出店モールでの実績:47CLUBにて、「こんなのあるんだ!大賞 2016」ショップ部門 優秀賞
自社ECサイト:国内< https://ec.kokoo.info/
ECモール:国内  47CLUB < https://www.47club.jp/kokoo

ECに取り組んだきっかけ

生産者という立場であり、これまでは収穫した商品を直接販売することができていなかったが、かねてより顧客とつながりたいという思いがあって直接販売ができるECを開始した。ちょうど、ECに興味を持ち始めた時、新聞の広告で47CLUBの存在を知り、未経験であっても立ち上げからサポートが受けられるということで出店を決めた。

ECを始めた当初課題と考えていたこと

ほとんどの事が分からない状態だったので、課題が何になるかすらはっきりと見えていなかった。特に実務的な作業に関しては、商品写真の撮影方法や、商品ページに書くテキストの内容など基本的なことを学んでいった。

ECの取り組み状況

○主な商品名
・せとか
・かんきつジュレ『いちずみ』
・媛太陽デコポン
 
○メインの出店先
47CLUB
 
○ターゲット
中高年など、家庭向け
 
○プロモーション方法
商品にチラシを同梱するほか、一度購入した顧客に向けて、メルマガで近況や生産物の収穫時期の案内などを行う。既存顧客への丁寧な対応を徹底することで、ショップレビューなどにも反映され、新規開拓につながると考えている。また、地方紙の紙面などでの商品紹介企画にも参加したことがある。
 
○運営体制
運営:4名
※受注から顧客対応、発送作業まですべて行う

EC事業開始から現在までの歩み

2013年11月に47CLUB出店。当初は加工品を販売していたが、2015年に47CLUBの商品を紹介する新聞社との紙面連動企画に参加したことがきっかけで、売り上げが大きくアップした。これは47CLUB内の数商品を、ウェブの特集ページと全国の地方紙に掲載してプロモーションするもの(参加費は非公開)。同社では高級柑橘「紅まどんな」を掲載。結果的に、同商品の販売が大きく拡大したほか、他商品の購入にもつながるなど、前年同期比で約8300%の売り上げとなった。その後も会員募集のためのプレゼントキャンペーンなどを行い、さらに新規顧客の継続的な購入を目的として、会員へ向けた定期的なメルマガ配信や同梱物の工夫を実施。47CLUB内でもトップクラスのメルマガ会員数を保有するショップへと成長していった。

ECサイト

TOPページ



 

商品ページ



ECでの工夫や自社の強みと考えていること、今後の展望など

〇ECでの工夫
商品ページのテキストについては、「当たり前の知識」という先入観を持たず、丁寧に書くように心がけている。具体的には皮の剥き方や保存方法、種の有無など初めて買う人も意識して書いている。また、商品ページでも見栄えの良い言葉を過剰に打ち出すよりかは、正直に商品の情報を書いている。例えば「訳ありみかん」に関しては、形がいびつだったり、キズやシミがついているということもページ上で明記して、その上で品質に問題がない商品をきちんと送っている。値付けに関しては、値崩れを起こさないように、極端な安売りなどは行っていない。
 
〇自社の強み
「愛媛と言えば柑橘」というイメージの恩恵を受けていることが強みと考えている。その上で、顧客対応を徹底している。他店舗では青果の詰め方や玉の大きさなどは「店舗側のおまかせ」になっているケースが多いが、「贈答用なので個数よりも見栄えを重視してほしい」、「家族で分けるので小さくてもいいから個数がたくさんほしい」といった要望にはできる限り対応している。特に、初めて注文を受けた際には個別にメールで上記のような対応ができることを直接伝えて、顧客のニーズをくみ取ってから箱詰め作業を行う。また、手書きのメッセージの同梱といった気遣いや、メルマガでの近況報告など、こまめな情報発信も顧客の支持を得ることにつながると考えている。丁寧な対応を重ねることで、リピーターを獲得し、徐々に売り上げを伸ばすことができたと分析している。そのほか、配送面では生ものであるため箱の中で崩れないよう、柑橘トレーを使用。その上で、届いた商品に何か問題があった場合は、連絡をもらえれば代替品を送るという旨のチラシを同梱。チラシを入れるようになってからはクレームの数は減っていった。やはり店舗として誠実な姿勢を示すことが大事である。
 
〇今後の展望
コロナの影響で在宅率も高く、今後もしばらくは巣ごもり向けに自家需要品としての受注が増えていくと考えている。また、顧客の声で、一つの箱の中に異なる種類の柑橘を詰め合わせてほしいといった声もあるが、現状では、小分けにする作業などに高い負担があるため、中々できていない。今後は、より高いレベルで顧客が望むような商品ラインアップに対応していく。

売れ筋


「せとか<家庭用・訳あり>ちょっとブサイクせとか(約3kg)」3,900円(税込)

家庭向けで、キズのある「せとか」の訳あり商品。


 

「本格かんきつジュレいちずみ(5個入り)」1,790円(税込)

愛媛の旬な柑橘を使用した本格みかんジュレ。


 

「媛太陽デコ~不知火 (しらぬい) 約5kg4,500円(税込)
愛媛県産・完熟デコポン。

 

 

本事例からの学び

1.生産者が直接、顧客に商品を提供したいという希望から始まった青果物のEC事業。今回、出店先となった47CLUBは大手のECモールのように、そこまで知名度が高いわけではなく、各地域のニッチな特産品などを集めた小規模な売り場であるため、商圏も限られています。大きなモールに出せばその分、数は売れ、出店者の知名度が上がる可能性も高まりますが、競合の多さから価格競争に巻き込まれやすくなるケースなども出てきます。同社の場合は、EC初心者であり、かつ大量販売に対応できるリソースがなく、極端な値引き販売を行いたくないという条件からこの売り場を選び、結果的にマッチしました。出店するモールを選ぶ際には、自社の目標規模などを考慮することが重要だと言えます。

2.日ごろからメールなどを通じて顧客が求める商品ニーズを拾う作業は重要です。農作物であるため、ネットを見て世の中の大きなトレンドをすぐに商品企画に反映させるということは難しいですが、自社で抱えている限られた顧客に対してのニーズであれば対応できることは多いでしょう。例えば、商材の特性上、母の日や中元、歳暮など季節イベントとの関連性も高いため、各シーズン向けの贈答品として提案することや、また、高齢の顧客向けに小容量で食べきれるようなセットを作るなど、売り方で工夫する方法はいくつかあります。マクロのトレンド分析よりも、自分たちが持つ顧客のニーズや嗜好、利用シーンなどをイメージして常に意識することが大事なのではないでしょうか。