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事例集

ECモールの大型セール活用しリピーター獲得

企業名:
株式会社小針乳業
代表者:
小針曹一
事業内容:
乳製品の宅配
Web サイト:
http://www.kobarinyuugyou.com/index.html

会社概要

所在地:埼玉県本庄市児玉町吉田林12-1
資本金:1,000万円
従業員:15名(2015年10月現在)
EC経験:5年
売上高(2020年):1億8,000万円(ECのみ)
自社ECサイト:なし
ECモール:楽天市場<https://www.rakuten.ne.jp/gold/saitamakoiwai/
Yahoo!ショッピング<https://store.shopping.yahoo.co.jp/milkkobari/

ECに取り組んだきっかけ

埼玉県本庄市を中心に乳製品の宅配を手掛けている中で「ECをやってみよう」と社長が発言したのが参入のきっかけ。ただ、社内での賛成の声は少なかった。理由としては、ECは送料がかかり、1本150円程度の牛乳を1本単位で販売するのは現実的ではなく、数十本単位でまとめて買ってもらう必要があったため。また、「家族合わせても1日数本しか飲まない牛乳を、わざわざ何十本もまとめ買いする人がいるのか。乳製品は新鮮さこそ重要だ」という声もあった。それでも「とりあえずやってみよう」という社長の方針から、2016年4月に楽天市場へ出店した。

ECを始めた当初課題と考えていたこと

出店から半年間はほとんど売れず、そもそも何をすれば売れるのかが分からなかった。商品が売れはじめたのは、楽天市場と乳製品メーカーとのタイアップ企画に参加してから。「乳製品メーカー商品の初回購入者に1,000円クーポンを配布する」というもので、担当のECコンサルタントから誘われて参加したところ、商品が飛ぶように売れた。そこから「消費者に刺さる企画や商品があれば、ネットでも乳製品は売れる」ということが分かった。

ECの取り組み状況

○主な商品名
・ 牛乳・乳飲料
・ ヨーグルト
・ 健康飲料

○メインの出店先
楽天市場

○ターゲット
・出産後の女性
・40歳以上の女性
・理由があって宅配商品を利用出来ない方

○プロモーション方法
ECモールが主催する大規模セールなどの販促イベントには積極的に参加。ECモール内広告も活用しており、主に「掲載型の広告」や「アクションインセンティブメール広告(メール内のリンクなどをクリックするとユーザーがポイントをもらえる)」を使っている。

○運営体制
受注・顧客対応:2名
発送:3名

EC事業開始から現在までの歩み

楽天市場と乳製品メーカーとのタイアップ企画に参加してから売り上げが急増。人が集まるセール時に赤字覚悟で新規顧客を獲得し、リピーターになってもらうことで利益を回収、売り上げをどんどん増やしていくというサイクルを確立し、月商300万円に達した。2019年には、楽天市場の有名店舗の担当者が講師となり、他の出店店舗にネット販売に関するノウハウを伝授するサービス「楽天NATIONS」に参加。同店は転換率(アクセス数に対して商品が売れる確率)が40%と際立って高く、逆にページへのアクセス数があまり多くなかったが、企画に参加するまではそのことに気づいていなかった。当時は広告活用には積極的ではなかったが、利用方法と商品施策を間違えなければ、広告でアクセスが急増し、売り上げを大きく伸ばせることが分かった。ヒット商品が生まれると資金面でも余裕ができ、「今度は別の商品で企画を立ててみよう」となり、好循環が生まれた。半年間続いた「楽天NATIONS」受講中に、同企画の目標である月商600万円に到達。その後も売り上げは伸び続けており、現在の月商は1,000万円を大きく超え、1,700万円に到達する月もある。

ECサイト

TOPページ(ECサイト)



  

商品ページ(ECサイト)



ECでの工夫や自社の強みと考えていること、今後の展望など

〇ECでの工夫
他店でも販売している商品を扱うだけに、「購入し続けてもらう」ための仕掛けをしている。まずは、楽天市場が主催する大型セールに参加することで、商品が多くの消費者の目に留まるようにしている。また、楽天市場のユーザーは楽天ポイントを重視しているので、ポイントを多く付与するようにしている。当然、価格も重要になるが、かつてはECモール内での最安値を意識していたものの、最近はあまり最安値にはこだわっていない。理由としては、「商品到着までの期間が短い方がいい」という消費者もいれば、「ギフト対応してほしい」という消費者もいるので、さまざまな需要に対応することも大切と考えているため。

〇自社の強み
楽天市場の翌日配達サービス「あす楽」に対応。競合店は対応していないことから、強みとなっている。

〇今後の展望
チラシやLINE公式アカウントを活用して、宅配の顧客にもネットを利用して買い物をしてもらいたい。「ネットへの誘導を強めることで、宅配をやめてしまうのでは」という懸念については、「便利だから、宅配だけでなくネットでも買ってみよう」となるのではないかと思っている。何より、今まで買ったことがない商品を試してもらえるのは大きい。また、宅配対応地域であれば、配送会社ではなく自社の配達員が商品を届けることができるため、運賃を節約できる。宅配利用者のネット利用を促進することで、もっと顧客にメリットを還元できるのではないかと考えている。

売れ筋

「森永乳業 カラダ強くするのむヨーグルト(36本)」
3,900円(税込)

「森永乳業 はぐくみ エコらくパック はじめてセット」
2,279円(税込)

「森永乳業 絹とうふ(12個セット)」
1,950円(税込)

本事例からの学び

1.成功するためには、先駆者からノウハウを学びましょう。同社のように、ECモールが主催する企画に参加するのもいいでしょうし、ECサポートツールを提供する企業などが開催するセミナーを活用するのも一つの手です。そうすることで、同社のように「転換率が高いことが強みだが、アクセス数が少ないことが弱み」といった「気づき」が生まれます。また、ECモールのコンサルタントからの助言も参考にしましょう。


2.固定観念を捨てることが大事です。同社の場合、「乳製品は新鮮さが命、ネットでまとめ買いをする人なんているわけがない」と当初は業界の通説を信じ込んでいたそうですが、実際には「お得さ」を重視して、消費期限で飲みきれる量の乳製品をまとめ買いをする人はたくさんいました。また、「ネットで売れるわけがない」と決めつけていた商品についても、ECモールの大型セールで露出を高めたところ、爆発的に売れたそうです。つまり、ネットで売れるわけがないと最初から諦めてしまうと、チャンスを逃す可能性があります。

3.ECモールの販促企画は積極的に活用しましょう。商品にもよりますが、リピート性の高い商品の場合、まず一度買ってもらうことが始まりです。ただ、リピーターになったとしても、顧客はそのうち「もっといい店があるかもしれない」と考えるようになります。ECモールが主催する大型セールにおいて、顧客を飽きさせないような企画や催し物を定期的に行えば、離れかけた顧客も戻ってきてくれる可能性が高まります。店舗間の競争が激しいECモールの中で、いかに顧客を定着させるかがカギです。