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事例集

商品ページを強化して検索経由での集客力をアップ

企業名:
株式会社ヒロエンタープライズ
代表者:
横田 光弘
事業内容:
ジュエリーの企画・開発・販売、通販サイト「Jewelry Studio PLUSTER」の運営
Web サイト:
https://www.hiro-enterprise.jp/

会社概要

所在地:東京都港区南青山5-12-28メゾン南青山303
資本金:1000万円
従業員:22人
EC経験:2013年9月に自社通販サイト開設、楽天市場に出店しECを開始した。2015年にau PAYマーケット、2016年にYahoo!ショッピング、Amazonに出店した。
売上高:非公開
出店モールでの実績:月間出荷件数は4000~5000件。売上高は近年、前年比20~30%増で推移している。楽天市場の「2018年8月度月間優良ショップ」、「2020年11月ショップ・オブ・ザ・マンス ジュエリーアクセサリージャンル賞」を受賞。
自社ECサイト:https://www.pluster.jp/
ECモール:
 Yahoo!ショッピング
 楽天市場
 Amazon
 au PAYマーケット

ECに取り組んだきっかけ

ジュエリーの小売りチェーン店を運営する上場企業の役員を退職して独立し、2012年に創業した。ジュエリーの製造小売業の経験を生かした事業を検討し、前職との競業を避けるため、実店舗以外の販路を模索。商品の企画や製造、販売のノウハウを生かせるECと卸販売を開始することにした。卸販売でEC事業の運転資金を確保して、ECモールへの出店やページ制作、広告への投資を行った(2016年に宮崎県内に実店舗を出店しているが、前職の承認を得て運営している)。

ECを始めた当初課題と考えていたこと

制作会社に依頼してECサイトを作成、開設したものの、ECサイトを運営するノウハウがなく、効果的な商品の訴求方法やECモール内での集客方法の確立が当初の喫緊の課題だった。EC開始後、EC関連の書籍から学びつつ、商品画像を増やして商品説明を分かりやすくするなどして購入につながる商品ページに改めた。モール内のSEO対策を学び、商品ページ内のコピーや画像、検索ワードを意識した商品説明を行い、併せて、ECモール内の商品検索の結果に上位表示される条件を満たす商品ページにしていくことで、新規顧客を獲得できるようになり、売り上げも伸び始めた。

ECの取り組み状況

○主な商品名
・キュービックジルコニアのネックレス
・フープピアス
・ダブルロックキャッチ

○メインの出店先 
Yahoo!ショッピング/楽天市場/Amazon/au PAYマーケット

○ターゲット
ジュエリーに興味関心のある40~50代の女性、誕生日や記念日などのギフトを求める方

○プロモーション方法
ECモール内の商品検索結果に表示される広告に費用を投下している。Yahoo!ショッピングでは検索連動型広告「ストアマッチ」や商品検索順位に影響する「販売促進の料率設定(PRオプション)」を、楽天市場では検索連動型広告「RPP広告」を活用している。コピーや画像、商品説明での検索対策や複数商品を掲載するなどの商品ページを作り込んだ上で、広告費を先行投資してページビュー数や売り上げ、レビュー数が多い商品ページへと育成している。売れ筋の商品ページが商品検索結果の上位に表示されるようにし、商品検索経由での新規客獲得につなげている。あらかじめ欲しいアイテムを決めて商品を探し購入するケースが多いジュエリーの商品特性上、検索関連の広告に注力している。

○運営体制
ページ制作:4名
顧客対応:2名
梱包・発送:3名
MD・デザイナー:2名

EC事業開始から現在までの歩み

2013年9月に自社サイトと楽天市場でECを開始し、自社で素材調達から企画開発を行い、提携工場で製造したオリジナルジュエリーの取り扱いをスタートした。まずはECのノウハウなどを解説する書籍を参考に、利用者が多く、売り上げへの貢献が高いと思われる楽天市場に注力した。モール内における集客対策として、商品検索で上位表示されるようコピーや商品説明文を見直し、商品画像中にテキストを入れるなどの対策を行った。また、商品の魅力を伝えるために商品画像の枚数を増やしたことに加え、サイズや素材などジュエリーのわかりにくさを解消する商品ページ作りに励んだ。2014年頃から、同じカテゴリーで同じ価格のアイテムを複数掲載する商品ページを作成し、1つの商品ページに売り上げを集中させるようにした。売り上げが大きい商品ページが検索結果で上位表示されるようになると、検索結果からの集客が増えた。同一ページから商品を選べるようになったことで顧客の離脱防止にも寄与。さらに売り上げが拡大し、検索結果でより上位に表示されるようになった。他のECモールでも同様に、販売実績のある商品を中心に商品検索の最適化対策と複数商品を掲載する商品ページ作りを行い、広告費を先行投資して集客している。2016年に、宮崎にサービスセンターを開設してECの拠点を置き、低コスト運営を行っている。

ECサイト

トップページ



商品ページ


 

ECでの工夫や自社の強みと考えていること、今後の展望など

〇ECでの工夫
・カスタマーサポートに小売の経験がある専任スタッフを配置して、フリーダイヤルでの電話やメールで丁寧な対応を心がけている。この理由は、ジュエリーの素材や輝きなど、説明が必要なケースがあることに加えて、ジュエリーを好む人はより詳細に商品のことを知りたいニーズがあるためである。顧客の問い合わせの内容はある程度、パターン化しているため、回答を商品ページに追加して、日々、ブラッシュアップしている。例えば、キュービックジルコニアのネックレスの商品ページには、トップに使用している石のカットの形やサイズ、モチーフのサークルやクロスに使用している石の数のほか、チェーンの調節可否や仕上げ、色味などについて画像を用いて説明している。これに加えて、ギフト包装の対応や想定する利用シーンなども記載している。

・商品への同梱物としてカスタマーサポートスタッフの写真や、修理などのアフターサービスを記載したフライヤーを用意している。また、一定金額以上を購入した顧客に対しては手紙を添えており、ジュエリーの小売店で行われている顧客対応をECでも応用した。ジュエリーの商品特性上、購入頻度は低く、ECモールではショップの印象が残りにくいため、ジュエリーの輝きや着用時の商品に対する満足度に加えて同梱物でサービスを案内することで顧客の印象を強く残し、信頼できるECサイトとして認識してもらい、リピート購入の獲得につなげている。
 
・商品は通常、巾着タイプのジュエリーポーチに入れて、ロゴ入りの1センチ厚の薄型の段ボールで発送している(=画像)。ECでは顧客の期待を超えることが重要で、届いたときの驚きが顧客満足度の向上につながる。実際に、ショップレビューでは「素早い対応ときれいな包装で、またこのショップから買いたい」「迅速かつ丁寧な梱包で誠意を感じる。商品を大切に扱っている姿勢が表れている」などの高評価レビューの投稿が多数寄せられている。
 


〇自社の強み
・ジュエリーを自社で企画し製造することで、豊富な種類のオリジナル商品を低価格で販売できることが強み。例えば、キュービックジルコニアのネックレスは華やかな輝きのある28種類を、また、落ちにくいことが特徴のダブルロックキャッチは素材や形の異なる16種類をオリジナルデザインで提案している。製造提携するベトナムの2社と韓国の1社を中心に、一部国内の工場で行う。商品は工場からまとめて入荷し、自社で在庫を保有してECサイトで販売することで、中間コストを抑えてスピーディに発送できる販売体制を構築した。また、宮崎県にサービスセンターを置き、カスタマーサポートやページ制作、発送、顧客対応といった業務を行うことで運営コストを抑えている。

〇今後の展望
他のECモールへも出店していくことで、売り上げはもっと伸ばせると考えている。その一つとして、2022年または2023年をめどに越境ECを開始したい。日本に理解・関心がある台湾などの東南アジア諸国を有望なマーケットとして捉えてターゲットを検討し、当該マーケットの特性に合わせた商品展開を行いたい。国内については、現在の中心顧客の年齢層が40~50代と高いので、2022年以降には新たなターゲットとして若年層の開拓を進めたい。若年層の購買行動に合わせてSNSでの情報発信を強化することなどを検討する。

売れ筋

キュービックジルコニアのネックレス
9980円(税込)
フープピアス
1000円(税込)

ダブルロックキャッチ
1000円(税込)

本事例からの学び

1.ECモールに出店する事業者にとって、モール内の商品検索サービスへの対策は集客の観点から重要です。まずは商品名やコピー、画像などを見直し、検索結果に上位表示される条件を満たしている商品ページ作りができているかを確認しましょう。受け皿となる商品ページは商品画像を増やし、商品説明をわかりやすくするなど買い上げにつながる内容に作り込むことがポイントです。その上で広告費を投下して売り上げを伸ばすことができれば、検索結果の上位表示による自然流入も見込めます。その際に、同じカテゴリーの同一価格の複数商品を1つの商品ページに掲載することは有効な一手となるでしょう。広告によって売り上げを集中させることができるほか、顧客の離脱防止による売り上げ増加も見込め、検索結果の上位キープにつながるなど好循環も生まれます。

2.商品ページに掲載する内容のヒントになり得るのが、顧客からの問い合わせ内容です。顧客からの問い合わせがあった項目は商品ページで不足している情報と捉えて、その都度追加していくことができれば情報が充実したわかりやすい商品ページになります。顧客からどのような問い合わせがあるのか、ECサイトを運営する中で注視していくことが重要です。

3.非対面販売のECでは、商品への同梱物は大切なコミュニケーションツールです。購入者への挨拶状や、企業や商品を紹介するリーフレットやチラシなどを同梱する事業者は多いと思いますが、アフターサービスの案内やスタッフの写真、直筆のメッセージなども顧客満足度を高めるには有効です。キメ細かな顧客対応は顧客のファン化を加速させると同時に、競合サイトが多いECモールにおいて他社との差別化を図ることにもつながります。