Hamee
~モールの集客力を活用して販路を拡大~

Hamee
キーワード越境EC、多店舗展開
差別化自社開発商品、システム開発/提供
集客口コミ、モール集客力
ターゲット(なし)
特徴11万点以上に及ぶ品揃え
実店舗なし
出店タイプ独自ドメイン、楽天市場、ヤフー、ポンパレ、アマゾン(国内・海外)、e-bay他

インターネットを使った事業を模索

iPhoneケース、スマホカバー、携帯アクセサリーなど、携帯グッズや雑貨で、豊富な品揃えを誇るインターネットショップHamee(旧 ストラップヤ)。1997年、当時大学3年生であった同社社長の樋口氏は、いながらにして世界と繋がるインターネットの可能性に魅了され、EC分野での起業を決意した。

そこで目を付けたのが天然石アクセサリーのネット通販だった。当初は、天然石を使ったブレスレット、ストラップ等をオーダーメイドでネット販売していたが、さらなる大ヒット商品を生み出したいと考え、天然石のストラップを持って、渋谷の街にリサーチに出掛けた。当時、女子高生の間では、ハイビスカスの花のアクセサリーが流行っており、彼女たちは、頭や腕、かばんなど、持ち物の至るところにハイビスカスの花を付けていた。そんな女子高生たちの声から、ハイビスカスのストラップに行き着き、実際に企画したら大当たり。BtoBもスタートさせ、1年で7~8万個を売る大人気商品になった。


会社倒産の危機とBtoCへの舵の切り替え

しかし、うまくいっている時こそ気を引き締めないといけないもの。その年の暮れに、掛け売りで詐欺にあう。損害額は1,600万円。現金をほぼ失い、残ったのは買掛金と売れ残り在庫のみ。会社倒産の危機に瀕した。運良く春からの売れ残り在庫が売れだし、なんとか持ちこたえたが、BtoBのリスクを知り、地道に確実に代金が回収できるBtoCに事業を絞ることにした。

BtoCでは、これまでの経験と問屋とのネットワークを活かし、インターネットを使った携帯ストラップの専門店をやることにした。事前に市場調査したところ、当時、事業として本格的にやっているところは見当たらず、競合店は、日本はもちろん、世界的にもほぼないと判断。また、卸をしていた時に付き合いのあった問屋から、小ロットでの商品の仕入れに目途を付けた。そして1999年8月、自社のECサイト「携帯アクセ市場」をオープンする。


目的やターゲットを変えて次々とネットショップを出店

「携帯アクセ市場」のスタート当時の社員数は、樋口社長1人。最初からロングテールを狙っていたため、品揃えの多さにはこだわったが、信用力に乏しく、取引先の開拓には苦労した。一度お金で失敗しているので、キャッシュフローは常に意識した。翌年には販売網の拡大を期待して、楽天市場に出店。その後もモバイル店や英語サイトの構築、Yahoo!やDeNA、Amazon、ポンパレなどに次々と出店し、現在はショッピングモールを含めて、国内外で約30ショップを運営する。同社が色々なショップに出店するのは、それぞれの媒体によって、目的やターゲットが異なるから。現在、同社のEC事業に携わる社員は40名ほどに増え、全社員数の3分の1強を占めるが、ショップごとに店舗担当がおり、サイト構成やイベント企画など、その担当が中心になって決めている。

また、当初より世界と繋がるインターネットに魅力を感じてECをスタートしていたことから、越境ECにも早期に取り組み始め、2001年3月、グローバルに対応したECサイト「StrapyaWorld」をオープンさせている。


越境ECならではの面白さと苦労

「StrapyaWorld」では、基本は日本で展開するサイトで販売するものと同じものを販売している。しかし、海外で売れるものと、日本で売れるものには違いがある。例えば、日本ではオーソドックスなものからキャラクターものまで幅広く売れていくのに対して、海外では“Kawaii”ものがよく売れる。日本で過去に流行ったものでも、海外に出せば、今ヒットするものもある。

海外の顧客は、これまで140カ国500先以上にのぼり、色々な言語や商習慣に対応するために、米国人、台湾人、インド人、韓国人らを雇用し、教育を施してきた。その国の習慣や、売れる色、売れない色等は、その国に住んでいる人にしか分からない。最近は、外国人を日本の本社で数年間学ばせ、その後母国へ戻し、その国でHameeの拠点として機能してもらうことにも取り組み始めた。

また、物流に関しては、現在、日本の他、米国、中国、韓国、台湾に中間物流拠点としてオフィス兼用の倉庫を設けている。注文が入ったら即座に対応できるよう、場所によっては、EMSや現地の配送業者を使って1~3日で注文者の手元に届くようになっている。

これまで顧客対応で困ったことはあまりないが、通関で引っ掛かった時には苦労した。とある国に商品を送ろうとしたところ、それまで引っ掛かったことがなかったボールペンのインクが特殊な液体と見なされて、そこに一緒に積んでいた商品すべての物流が、1週間ほど止まってしまったのである。通関との調整や顧客への連絡など諸手続きに追われ、大変な思いをしたが、越境ECでは常にそういったリスクも伴うことを認識しておくべきだという。


次に目指すのは自社のブランディング化

同社はBtoCのネット通販で培ったノウハウを活かし、ECサイト向けの業務管理システム「ネクストエンジン」の開発・提供も手掛けている。現在は卸売も再開しており、 ECでの物販と同規模の利益を上げている。自社開発商品を軸に、大手家電量販店や百貨店に大量に卸しているため、Hameeの商品が市場に浸透してきているのを日々肌で感じている。こうした卸売とネットで、実績を積み重ねて信用を築いていくことが、着実な売上につながると信じている。

これからECに取り組もうとしている企業へのアドバイスとしては、初めは小さく、本当にその商品が売れるかどうかテストマーケティングして、うまくいきそうだったら資金をつぎ込むこと、また、市場の変化に合わせて柔軟に変化し続けることだと話す。

今後、同社が目指すところは、自社のブランディング化に取り組んでいくこと。色々なショッピングモールに出店しているが、そのモールによる集客ではなく、「Hameeに買いに行く」という顧客を増やしていくことが目標である。Hameeという会社名の由来は、“Happy mobile, easy e-commerce”。今後もお客様が楽しんでくれるサイト作り、商品開発、EC事業者向けの効率的なシステム構築に取り組んでいく。

企業概要

運営会社:Hamee株式会社
代表者:代表取締役社長 樋口 敦士氏
対応者:プラットフォーム事業部
ECパートナー部
グローバルセリング開発責任者
佐賀 一哲氏
住所:神奈川県小田原市栄町2-9-39 小田原EPO 5階
業種:小売・卸・サービス業
取扱商品:携帯グッズ、雑貨
主力商品:iPhoneケース、スマホカバー、
携帯アクセサリー

グローバルセリング
開発責任者
佐賀 一哲氏